「ハードクロムメッキ」は「硬質クロムメッキ」「工業用クロムメッキ」「HCr」と呼ばれ、膜厚が薄い場合「フラッシュメッキ」とも呼ばれます。短時間に行うメッキ方法で、極めて薄いメッキが可能です。耐摩耗、防錆を主な目的とするメッキに用いられます。JISでは硬さをHV(ビッカーズ硬さ)750以上と定めています。硬度が高く、耐摩耗性・耐食性・耐熱性に優れています。
- 硬度
- 「ハードクロムメッキ」は実用化している金属メッキの中で、HV1000程度で最も硬いメッキ処理です。
- 耐摩耗性
- 「ハードクロムメッキ」は、表面エネルギーが低いため、摩擦相手と凝着し難く、摩擦係数が低いので、機械部品や工具類に施すことによって、耐摩耗性が著しく向上します。
- 耐熱性
- 加熱によって硬さは減少しますが、450℃程度までは比較的安定しており、例えば空気中で600℃に加熱してもメッキの密着性はほとんど影響されません。
- 主な用途
- ロール・シリンダ・シャフト・軸受・ドリル・金型等
バフ研磨は通常、仕上げ研磨のことで、他の工程の研磨との大きな違いは、削るというよりは磨いてツヤを出す作業に近いです。研磨材は使いますが、フェルトや軟らかい布、布製の研磨製品を使って、磨きこむ工程です。ステンレスでいえば、青棒(クロムをベースにした研磨材)を回転させた布バフに軽くあてて溶かし、表面に練り込むように磨いていく工程となります。バフ研磨は使用するバフや研磨材の種類を選択することで、金属、非金属を問わず様々な物質の表面を、目的の粗さに磨き上げることができます。